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【シリーズ戦国武将】山内一豊と鰹のたたき

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「日本人」というものを考えた時、あなたはどんな印象を抱きますか?

「和を尊ぶ」 「誠実」 「卑屈なところがある」 「勤勉」 「本音と建て前を使い分ける」 

ポジティブな面もネガティブな面もあると思います。

私が日本人に対して抱いている印象は

「食事のことになると人が変わる、その際には詭弁も辞さない」  これに尽きると思います。

 

昔、日本では仏教の教えで「4つ足の獣を食べると自分も獣になる」 

という理由で獣肉を禁止する風潮がありました。

しかし当時の人はそれでもウサギを食べたくて

「ウサギっているじゃないですか。あれ、4つ足の獣じゃなくて鳥なんですよ。

あの耳に生えてるのは羽根です、だから食べてもいいですよね…」

 

と小学生のような言い訳をしてウサギを食べていました。

それに起因してか今でもウサギは1羽、2羽と数えます。

本人たちは必死でしょうが、言い訳している当時の人のことを思うと頬が緩んでしまいます。

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↑ 「え?ボクって鳥だったんですか…?」

 

今回、そんな思わず頬が緩んでしまうような食事にまつわる言い訳(?)エピソードを耳にしたので紹介したいと思います。

 

山内一豊という武将がいます。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら三英傑に仕えた土佐の大名です。

そして土佐では鰹を刺身で食べる風習がありました。

ところが鰹は傷みやすい魚で、現代と違って戦国時代は有効な保存手段も無い。

それなのに皆が刺身で食べるので、食中毒による死者がたびたび出ていたとか。

 

そこで山内一豊は「鰹は焼いて食べるように」とお触れを出しました。

お触れに逆らうと厳罰が待っています。

しかしそれでも刺身は生で食べたい土佐っ子、どうしたかと言うと

魚の表面をさっと焙って「ちゃんと焼きました」と言って半生の魚を食べていたようです。

他にも諸説ありますがこれが後に鰹のタタキとなったと言われています。

 

なんとなく修学旅行で夜、先生に隠れてコソコソ起きているような悪戯好きな男子生徒を想像してしまいます。

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↑領民のことを考えてお触れを出したのに…。

 

前の記事(信長、秀吉、家康に学ぶ現代を生き抜くためのサバイバル戦国飯)で紹介した関ヶ原の時の徳川家康もそうですが、この当時の上に立つ能力のある大名は特出して食材に対する正確な知識を持ち合わせていますね。

 

そんな鰹ですが、その身体にはとても優れた栄養が豊富に含まれています。

鰹の背と腹の間にある赤黒い身の部分にはパントテン酸という抗ストレス作用のある栄養が含まれています。

パントテン酸は熱に弱い性質をもっているので当時の土佐の人たちによる

なるべく火が通らない食べ方は実は理に適っていたんですね。

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また鰹は魚類トップクラスのビタミンB12と鉄分を持つ魚です。

ビタミンB12は赤血球の生成を助ける働きがあり、神経機能を正常に保つ効能があります。

またビタミンB12と鉄分はともに貧血を予防する効果があります。

また疲労回復効果と肝臓の機能を高める働きがあるタウリンも豊富に含まれています。

さらにカルシウムの吸収を促して骨を強くするビタミンD、抗酸化作用のあるビタミンA、

余分な塩分を排出するカリウム、骨を形成するマグネシウム…挙げていったらキリがありません。

 

戻り鰹の旬はまだ少し先ですが、今年の秋は積極的に栄養を意識して

たくさん鰹を食べて健康な生活を送っていきたいですね。

 

ちなみに先日twitterでこんな書き込みを見つけました。

 

『ヒンドゥー教なので牛は食べれませんが、私は考えました。ネパールにいる牛は神様だけど日本にいる牛は神様じゃないと。だから毎日 牛角に行っています。牛角最高!今、貯めたバイト代で神戸牛を1キロ買おうか迷ってます。日本の牛、ハンパないっす。』  ネパール出身男性より

 

食に貪欲なのは日本人だけじゃありませんでした(笑)

Written by tori

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