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嗚呼、福島県民青春の味 クリームボックスと酪王カフェオレ

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クリームボックスと酪王カフェオレ

青春の白いパン・クリームボックス

クリームボックス……それは、福島県民の青春を代表する食べ物だ。 昭和51年に福島県郡山市の駅前で「ロミオ」というパン屋さんが販売を始めた菓子パンで、福島ではやきそばパンやコロッケパンとならぶ人気商品だ。

手のひらサイズの厚切り食パンに、ミルククリームをたっぷり塗っただけのシンプルなビジュアルで、ミルキーな甘さがクセになる中毒性の高いパンである。
パン屋さんはもちろん、スーパーや学校の購買部などでも当たり前に売られているので、地元を離れて初めて「クリームボックス」がローカルフードだったことにショックを受ける人も少なくない。

最近では福島県外でもじわじわと人気が出てきているらしい。ふふふ、県外の人々もこの美味しさに気付いてしまったか……。私は不敵な笑みを浮かべながら、今日も近所のスーパーでクリームボックスを買うのである。

このクリームボックス、最近では店舗ごとに工夫をしているらしい。塗るクリームを変えてみたり、様々なトッピングをしてみたり……それぞれに進化を遂げている。
しかし私としては少々残念である。
クリームボックスは、あの超シンプルな白いビジュアルが良いのだ。チョコを使ったデコレーションやアーモンドのトッピングなどは邪道である!と個人的に思っている。派手さはないが、しみじみ美味しい。田舎の母ちゃんの煮物に通じる安心感があるのがクリームボックスというパンなのである。

クリームボックスを一口頬張れば、学生時代の思い出が鮮やかによみがえる。
そういえば、クラスメートと残りひとつのクリームボックスのために競い合ったこともあったっけ……あの時は譲ってやれなくてごめんな……君の悔しそうな顔を横目に食べるクリームボックスは、いつもよりずっと美味しかったぞ。

郡山市のパン屋であれば、だいたいどこでもクリームボックスを置いているので、お店によって違う味を食べ比べてみるのも面白いのではないだろうか。

クリームボックスの相棒・酪王カフェオレ

クリームボックスを食べるなら、忘れてはいけないのが福島県のローカルドリンク・酪王カフェオレである。

クリームボックスと酪王カフェオレ

ミルク感が強く、しっかりとした甘さがあるので、カフェオレが苦手な人でも飲みやすい。カフェオレというよりは、コーヒー牛乳に近い味わいかもしれない。甘ったるく感じる人にはハイカフェオレというビタータイプをおすすめしよう。

この酪王カフェオレも、青春には欠かせないもの。学校の購買部の自動販売機にはだいたいあるので、学生たちのマストアイテムだった。酪王カフェオレを飲みながらダラダラと過ごす昼休みは至福なのでした……。

クリームボックスと酪王カフェオレ

グランデサイズはデカい

しかしこちらも最近になって、都会の人々が美味しさに気づいてしまったらしい。都内でも酪王カフェオレを購入できる場所があるらしく、そこで飲んでハマッてしまう人が少なくないのだ。
美味しさを認めてもらえるのは有り難いのだが、このまま酪王カフェオレが都会に進出してしまったらと思うと、福島県民として一抹の寂しさを覚える。気分は黄色のハンカチーフ……都会の絵の具に染まらないでほしい……。酪王カフェオレには、ぜひいつまでもローカルなソウルドリンクであり続けてほしい。

そのまま飲んでももちろん美味しい酪王カフェオレだが、クリームボックスと一緒に飲むとさらに美味しくなることは、福島県民だけが知る秘密だ。幸せの組み合わせ・酪王カフェオレとクリームボックス。私にとっての青春の味である。

Written by じょたすけ

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