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【フィンランド在住レポ】給食の定番!フィンランドの木曜日は緑のスープの日

私が子供の頃嫌いだった給食メニューポークビーンズがある。よくわからない名前と、固さの残る大豆の青臭さ、それから中途半端に薄いトマトベースのスープが苦手だったように記憶している。しかしそのポークビーンズは栄養にいいとかなんとかで、私が通っていた学校では給食の定番として頻繁に登場していた。

同じように私が今住んでいるフィンランドでも給食の定番メニューというのが存在する。それが、ヘルネケイット。グリーンピースのスープだ。

【フィンランド在住レポ】給食の定番!フィンランドの木曜日は緑のスープの日

学校だけじゃない ランチの日替わりメニューにも

フィンランドのランチ営業の店にはビュッフェスタイルの所が多い。
忙しい会社員でもさっと行って待ち時間なく食べられ、提供する側もサーブする手間が最小限で済むビュッフェは効率がいいのだろう。メインメニューやスープを日替わりにして飽きが来ないように工夫され、しかも値段も1200円前後と手頃なのでいつもにぎわっている。
そしてその日替わりメニューには、どういうわけだか木曜日になるとかなりの確率で前述のヘルネケイットが登場する。
そういうときのフィンランド人の反応はこうだ。「はぁ、今日はヘルネケイットか…」
学校給食や家庭でさんざん食べて来たヘルネケイットは、どうしても「安っぽい」「食べ飽きた」というイメージが大人にはあるらしく、手放しで喜ぶ人は少ない。
その一方で、日本における大豆と同じくグリーンピースは体に良いという一種の信仰も厚く、得にヘルネケイットにおいては豆を繊維ごと、しかも大量に摂れるということで整腸作用を期待して食べる女性たちも多い。加えて子供たちにもカボチャやにんじんのポタージュと並んで人気があることから、決して悪い味だからではなく単に「食べ飽きた」という理由だけで敬遠されているようだ。

【フィンランド在住レポ】給食の定番!フィンランドの木曜日は緑のスープの日

そもそもなんで木曜日?

さて、ヘルネケイットが木曜日のメニューとして定着しているのにはれっきとした理由がある。
フィンランドの国教であるキリスト教には断食の季節というのがあり、イースターの前、2月頃になると数週間に渡って肉や卵などを断つ時期に入るという慣習があった(もちろん現在はそれらの慣習を続けている人たちはほぼいないが)。そしてその断食は金曜日から始まっていたため、前日の木曜日になるとこれから来る断食に耐えられるよういわゆる「食いだめ」をしていたのだ。そこで選ばれたのが、腹持ちがよく油分もたっぷりのこのヘルネケイット(セットでアーモンドペーストの入った甘ぁいパンもある)。その習慣だけが残り、ヘルネケイットは木曜日の食べ物として定着した。
ちなみにパンケーキも同じ理由で木曜日のメニューとして定着している。世に言うパンケーキデイである。

Pea Soup

作り方もきわめて簡単!温めるだけ、もしくは煮るだけ

このヘルネケイット、「安い」の代名詞だけあって、缶入りで一缶70円〜300円程度のインスタント製品が売られている。凝縮されたスープを鍋に移し、缶の半量ほどの水を入れて温めるだけで良い。
一方で乾燥豆から作ることもでき、こちらはインスタントとはまた違ったフレッシュな豆の風味が楽しめる。作り方を知れば、日本では単なる彩りの為の添え物程度にしか扱われていない脇役グリーンピースが、姿を変えて主役を張っていることに驚くだろう。

ヘルネケイット(グリーンピースのスープ)のレシピ

【材料: 6〜8人分】
乾燥グリーンピース(エンドウ豆)  500g
水  2L
塩  小さじ2
ブロックベーコン  300-500g
ローリエ  2−3枚
胡椒  適量
マスタード  ※お好みで
※冷凍や水煮の豆を使う場合は豆と同量の水で煮る。

【作り方】
1、乾燥グリーンピースを分量の水に漬け、一晩、もしくは8時間置く

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2、水で戻ったグリーンピース、塩、ローリエを火にかける。沸騰したら弱火にしアクを取る。

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3、角切りにしたベーコンを加え、2時間弱火で煮込む。

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4、グリーンピースが柔らかくなって来たらお玉やポテトマッシャー、泡立て器などで潰す。
※好みでハンドブレンダーやミキサーを使用するのも可。

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5、塩、胡椒で味を整える。食べるときに好みでマスタードを入れる。

Pea Soup

フィンランド人はシナッピと呼ばれている、つぶなし・甘めのマスタードをこよなく愛していて、いろいろなものに入れる。スープにまでも入れると聞いたとき、最初はかなり引いたが試してみるとこれが合うのだ。日本にある、いわゆる「洋からし」でぜひ試してほしい。

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Written by 芹澤桂

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