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料理はセクシーであるべき?「デザートをあなた」にするためのヨロン丼

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デザートはあなた ヨロン丼

私が地方の街に就職して一人暮らしをしていた20代の頃は、日本のバブル経済全盛期でした。地方で体感したバブルは都会ほど派手ではなかったとは思いますが、それでも勤務先の建物は、外国から取り寄せた大理石がふんだんに使われたエントランスホール、オフィスは天井が高く開放感があり、美術館顔負けの有名画家の絵画がたくさん飾られている、といったゴージャスさでした。
もちろん(?)バブル終焉とともにその会社も弾けてなくなってしまいましたが…。

デザートはあなた ヨロン丼

読むだけで自分も「いい女」になった気がするバブル時代の小説

出張も多い仕事だったため、移動中には文庫本の小説をよく読んでいました。当時は「いい女になるための修行」をしなければならないと思っていて、仕事も恋愛も楽しむカッコイイ女性が描かれている恋愛小説をたくさん読んだものでした。
当時の小説を今読み返してみると、登場するものや状況設定や登場人物のキャラクターには今の時代にはない勢い、豊かさ、余裕といった特徴があって、当時の社会全体の雰囲気を思い起こさせるものがあります。

デザートはあなた ヨロン丼

「料理はセクシーであるべき」と説く小説『デザートはあなた』

中でも印象に残っている小説、森瑤子著『デザートはあなた』には、おいしそうな料理がたくさん登場します。料理好きの大西俊介という男性が、女性のためにあれこれ料理を作るというストーリーなのですが、その料理というのが、レストランのような手の込んだオシャレなコースメニュー。彼曰く「料理はセクシーであるべき」なのだそうです。

俊介はいつも「デザートはその日食事に招いた女性」の予定で腕をふるい、「デザートは君」とのキザな口説き文句もサラッと言うのですが、いつもアクシデントがあってそううまくは行かない、というのがオチになっています。それでも、この小説を読んだせいで「料理を作れる男はセクシー」というイメージが私の中に刷り込まれてしまいました。
それは実生活にも影響し、俊介のように手作りディナーに招待してくれた男性のデザートになり結婚までしてしまった私…。私の人生は、ドラマや小説にしょっちゅう影響されています。。。

デザートはあなた ヨロン丼

「ヨロン丼」を作ってみたら絶品だった!

作中ではレシピも詳細に説明されています。設定がバブリーなこともあり、手に入りづらい食材や質の高い高級品が使われていて気軽に真似できるものは少ない中、実際に私も作ってみたことがあるのは「ヨロン丼」です。
俊介が料理の腕を振るおうとした女性宅が沖縄の与論島で、そこでありあわせの材料をかき集めて偶然できたのが「ヨロン丼」でした。詳しくはぜひ本を読んでみてください。この料理は、森瑤子さんの他の小説やエッセイなどにもよく登場していて、ファンの間ではすでに有名。オイルサーディン缶を使った、簡単でおいしい丼です。

デザートはあなた ヨロン丼

サーディンを缶のオイルごとフライパンにあけて火にかけ、温まったところで醤油をまわしかけて煮詰める。それをタレごと熱々のご飯にのせて刻んだあさつきと七味唐辛子をたっぷりふり、あればライムを絞って…という簡単レシピ。文句なしのおいしさです。
写真はトマトソース漬けのサーディンを使って作ったときのものですが、これもGoodです。
女性を家に呼んで腕をふるう際には、ぜひ作ってみてください!

Written by Nolly

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