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胡椒が原因で戦争に?ニオイ消しと香辛料の歴史  

 

先日、無香料の消臭剤を服にシューシュー吹きかけながらふと

無香料なのになんでニオイが消えるのだろう、と疑問を覚えました。

 

調べてみたら消臭剤にはニオイの原因になる細菌を殺す成分と

悪臭の原因になる分子を包み込み封じ込める成分が

入っているので無香料でも消臭効果があるのだそうです。

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ボクみたいなアラフォーのおっさんにとって

消臭は死活問題ですが食べ物の世界でもそれは同様です。

とくに今と違って冷蔵庫も無く食材の保存が難しい時代は

食材のニオイ消しに大変、苦心していました。

 

 

日本で言うとカツオの上にショウガが乗っているのは血の匂いを消すためだし

寿司や刺し身のワサビも元を辿れば魚の生臭さを消すための工夫です。

ちなみにスーパーで買った少し生臭い半額のお刺し身などは

食べる前に軽く3秒ほど水ですすいでキッチンペーパーで水分を拭き取るだけで

生臭さが消え劇的に味が向上します。

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食材のニオイ消しに苦心したのは海外も同様で

そんなニオイ消しの王様として君臨した調味料が”胡椒”でした

 

当時の胡椒やナツメグは傷んだ肉のニオイを消すのに

重宝され大変高価でした。

同量の胡椒と金が等価値で交換されていた、というのだから

その価値は推して知るべしです。

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国民的ゲームソフト、ドラゴンクエスト3では

ポルドガルをモチーフにしたポルトガという国の王様が

黒胡椒と引き換えに船をくれます。

当時小学生だったボクは

「船と胡椒を交換なんてこの王様はどれだけだよw」

なんて思っていましたが、実際の歴史を省みると

当時それだけ胡椒は高価であった、ということを示しているのだと思います。

 

航海士マゼランの世界一周はスパイスを求める旅だったと言われ

16世紀にはコショウやナツメグを巡ってスパイス戦争と呼ばれる

戦争も起こっています。

 

当時は大航海時代、ポルトガル、スペイン、イギリス、オランダ

といった列強国は香辛料の取れるインド、インドネシアの領土を巡り

激しく争いを繰り広げました。

カリブ海の海賊を率いたイギリスのドレイク船長がスペイン船を掠奪し

オランダはモルッカ諸島に進出しポルトガルから領土を奪い

胡椒やナツメグのためにスペイン、ポルトガル、イギリス、オランダ

による戦乱状態はエスカレートしていきます。

 

そしてこの戦争を終わらせたのはフランスでした。

フランスはスパイスを生む苗木を生育地から盗み出し、

自国で移植して育てることでスパイスを獲得しました。

 

それを見た列強国も同様の方法でスパイスを獲得し

いつしか国々はスパイスの為に争うことをやめた、と言われています。

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大航海時代の帆船

 

今ならスーパーで300円程度で帰るスパイスの為に

当時の人々は船を操り血で血を洗う戦いを繰り広げたわけです。

 

色々と現代日本での生活は大変ですが、

それでも当時金の価値があった胡椒が簡単に手に入るような

恵まれた環境にいることを我々は感謝すべきなのかもしれません。

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