【フィンランド在住レポ】うわ、ここにもお米!日本人が身近に感じる米料理
定番ミルク粥:リーシプーロ -Riisipuuro
朝ご飯の定番料理、米のミルク粥。クリスマスの朝にはこれに砂糖とシナモンをかけて食べるが、特に季節料理というわけではなく一年中食べられる。ミルク粥自体に甘みをつけるわけではなく、熱々のお粥に冷凍保存したベリーやバターをかけて溶かして食べると格別で、フィンランドの子供も大好きな味。
これさえ作っておけば、リーシリエスカやカルヤランピーラッカ、後述のリーシフルッティに応用できるので、作るときは大量に作ると良い。
ちなみにフィンランドのミルク粥のバリエーションは米だけでなくオート麦やセモリナ粉などいろいろ種類があり奥が深い。ある料理研究家によると3時間以上かけてゆっくりことこと調理したのがベストな状態の粥らしいが私はもちろん実践していない。ちなみに普通の料理時間は15分-20分ぐらい。
米のデザート:リーシフルッティ −Risifrutti
米のプリン……と言うのが一番妥当だろうか。
正確にはリーシフルッティというのは商品名で、スーパーでプラスチック容器に入って売られているプリン的デザートである。
甘い米なんて食えるか!と思い続けて来た生粋の日本人である私が意外にもすんなり受け入れられた米のデザートで、前述のリーシプーロ(ミルク粥)を砂糖で甘くして、冷蔵庫で冷やし固めたもの。ゼラチンなど凝固剤は入っていないが米の成分で充分プリン状に固まる。そこへベリーのソースやジャムをかけるとそれはもう完璧なデザート。
小麦粉や卵といった特別な材料が要らないため、急にデザートが必要なときも簡単に作れる上に、日本では珍しがられること必至!ぜひ作ってみることをお薦めする。
【材料】
米 1カップ
水 米がかぶるぐらい
牛乳 4~5カップ
バター 大さじ1
砂糖 1カップ
バニラエッセンス 好みで数滴
好みのジャム 適量
【作り方】
1. 米を小鍋に入れ、かぶるぐらいの水とバターを入れて弱めの中火にかける。
2. 米が水を吸ったら牛乳をまずは2カップ入れる。焦げないよう適宜かき混ぜる。
3. 米が牛乳を吸ったら更に牛乳を2カップ入れる。適宜かき混ぜる。
4. 米の芯がなくなって柔らかくなったら、砂糖、バニラエッセンスを入れ混ぜ、火から下ろし冷ます。
5. 粗熱が取れたらタッパなどの容器に入れ冷蔵庫で冷やし固める。冷たくなったら完成。ベリーのジャムやソースをかけて食べる。
実は私がフィンランドへの転居を決めた理由は、食べ物がおいしく、これだけ米がある国だから大丈夫だろうという漠然とした自信があったからである。その当初の見立て通り、移住1年以上が経った今も、今回紹介したお米料理の数々に腹の底を癒されている日々を送っている次第である。
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北欧のおやつとごはん: フィンランド・スウェーデン・デンマークのキッチンから25のレシピ
三田 陽子
北欧ビンテージの買い付けで親しくなったフィンランド、スウェーデン、デンマークの人たちに教わった家庭料理のレシピが25種類プラスおまけの1種類を収録しました。北欧の美しいビンテージ食器とクロスをつかった写真とともにご紹介しています。
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