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ねずみのアナトールとブルーチーズ・ショックと私

ピーマン・わさび・ゴーヤ…大人になって分かる味

小さかった頃はどうしても受け付けなかったのに、大人になってからは美味しく食べているという食べ物は珍しくないと思う。わさびだったり、苦みやクセのあるものだったり、人によって様々だ。
私の場合はブルーチーズがそれにあたる。ブルーチーズとの出会いは、忘れもしない小学校中学年の頃だった。

ねずみのとうさん アナトール

国語の教科書で、「ねずみのとうさん アナトール」という話を読んだのだ。ねずみのアナトールが繁盛していないチーズ工場に忍び込み、チーズを味見がてら、より美味しくするためのアドバイスをカードに書いて置いていく……という内容だった。
チーズといえば薄くて四角いプロセスチーズかキャンディチーズしか知らなかった私には、作中に登場した様々なチーズがとても魅力的に映った。エダムとかゴーダとか、どんなチーズかは分からなかったけれど、さぞ美味しいものに違いない!と。中でもとりわけ興味を惹かれたのがブルーチーズだったわけである。

ねずみのとうさん アナトール

ブルーチーズ・ショック

そんな時分にスーパーへ買い物に行ったら、なんとブルーチーズが売られているではないか!ブルーチーズといえば、あのアナトールも食べていたチーズである!今ではスーパーでもよく見かけるブルーチーズだが、当時は田舎のスーパーでそんな高級品が売られていることは稀であったこともあり、とても興味があった。
なんとか親に頼み込んで買ってもらい、家に帰って早速開封。そして、ショックを受けた。思ったよりも臭いがキツかったのだ。それに見た目もなんだか気味が悪いし、第一この青いものは食べていいのだろうか……。 でも親に無理を言って買ってもらった手前、食べてみなければなるまい。
意を決して一口。

思わず「うへぇ」と変な声を出した。
舌はピリピリ痺れるし、臭いはキツいし、しょっぱいし……これが私にとってのブルーチーズの出会い、ブルーチーズ・ショックだったのである。

ねずみのとうさん アナトール

大人になってからのブルーチーズ

そんな衝撃的なブルーチーズとの出会いから時間が経ち、私も今では赤ワインを飲みながらチーズを食べるなどという小洒落たことをするようになった。こどもの頃ショックを受けたブルーチーズも、今ではワインに欠かせない相棒だ。あの香りや刺激が無いと、少々物足りなさも感じる。
食べられるようになったきっかけは、知り合いのレストランで出されたブルーチーズだ。シェフがブルーチーズ初心者の私にも食べやすいようにと、白カビで覆われたタイプを選んでくれたのである。しかし相手はブルーチーズである。幼い日のショッキングな出会いを思い出して思わず身構えてしまった。
「とりあえず一口だけ食べてみよう……」フォークで少しだけすくって口に入れる。

「!」

その時、私の中のブルーチーズ観が崩壊した。
臭くない、ピリピリしない、しょっぱくない! 美味しい!
あの時食べたのはブルーチーズっぽい何かだったに違いないと思うほど、大人になってから食べたブルーチーズは美味しいものだった。もちろんシェフの目利きもあるだろう。しかし、自分自身が成長した……もとい、色々なことを見聞きして、少し薄汚れた大人になったからこそフクザツな味というのが分かるようになったのかも……なんて思ってみたり。

ねずみのとうさん アナトール

味覚の変化は成長の証?

大人になると味覚が変わる、なんて話はよく聞くが、自分でもここまでブルーチーズが好きになるとは思わなかった。今ではブルーチーズのピザも、ブルーチーズクリームのニョッキも、美味しく食べられる。こどもの頃の自分が知ったらさぞかし驚くだろう。
ブルーチーズを食べる時、いつも思い出すのは国語の時間に読んだアナトールの話である。昔は「ブルーチーズが好きだなんて変なねずみだ」と思っていたが、今ならアナトールが言っていたブルーチーズの美味しさも解る。小さかった頃は嫌いだったけれど、大人になってから食べられるようになった……その味覚の変化のプロセスには、成長の過程で培った人生の機微が詰まっているのかもしれない。

Written by じょたすけ

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ジャンヌダルクも食した!?フランスの絶品煮込み豆料理カスレを作って食べてみた

今から約700年前、当時のイギリスとフランスの間でその名の通り100年間(!)続いた戦争、百年戦争が勃発しました。

戦争の原因はフランスの新国王即位の際にフランス新王の親戚だったイギリス王が、「だったら俺も王位継承権があるじゃないか」とフランスに抗議したことが発端と言われています。

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↑フランス新王のフィリップ6世と当時のイギリス王のエドワード3世

 

さらに領土問題の対立も加わって戦争は100年続き、(百年じゅう戦い続けていたわけではないようですが)最終的に戦争はジャンヌダルクの活躍によりフランスの勝利で幕を閉じます。

 

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↑救国の英雄ジャンヌダルク

 

そんな百年戦争の折、初めて「カスレ」という料理が作られました。(7世紀に作られていたという説もあり)

戦時中かき集めた食材だけを使った煮込み料理、と言われています。

現代でも郷土愛を掻き立てる料理としてフランスで食されているようです。

「戦時中にかき集めた食材だけ」、というフレーズがどんな料理なんだろう、という好奇心をくすぐりますね。

700年前の戦時下のフランス、距離的にも時間的にも離れた場所ですが、そんな当時の食事を再現し食べることで少しでも当時の雰囲気を感じられたらと思いレシピを一部変えていますがカスレを作ってみることにしました。

 

調理自体はとてもシンプルです。

鍋に水につけて柔らかくなった白インゲン、オリーブオイルとニンニクで炒めた鳥肉(今回は手羽先を使用)、

ウィンナー、玉ねぎ、白ワイン、カットトマト、ローリエを入れ水気がなくなるまでひたすら煮込みます。

今回は手羽先肉を使用していますがオリジナルの料理ではガチョウの肉を入れていたようです。

それにしてもこうして材料を並べてみると戦時中でも意外と食材は豊富にあったような印象を受けます。

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作ってみるとミネストローネに似ていますが、白インゲンを使う点が特徴的です。

長時間火にかけていると水気も飛んでワインとトマトの混じりあった匂いが漂ってきます。

充分に水気が飛んだらお皿に移していきます。

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さらにそれにパン粉を掛けオーブンで焦げ目がつくまで焼いていきます。

これで完成です。

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さっそく食べていきます、肉とホクホクでジャガイモのような食感の白インゲン豆にトマトとニンニク、ワインの芳醇な味が濃厚に絡みついてきます。

大地の恵みを彷彿させる雄大な、そしてどこかほっとする味です。

きっと当時の人達も食事の最中だけは穏やかな気持ちで料理を楽しんでいたんだろうなぁ、と実際に同じ物を食べてみて思った次第でした。

Written by tori

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

イタリア最近の定番買い物スタイル、ファーマーズ・マーケット

私が住むイタリアの田舎では、農家が集まってファーマーズ・マーケットを開催しています。

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

この、農家が直接お客さんに売るというシステム、ここ数年イタリアでは大流行なんです。
というのも、仲介を通さないため値段は抑えられるし、お客さんも実際に農作物やチーズ、お酒や調味料などを作った本人から話が聞けるしで、買い物そのものが楽しいのです!

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

実際、ある調査ではイタリア人の10人のうち6人が、日常的に農家直売の商品を購入しているという結果が出ています。

旬のものを買うなら絶対ファーマーズ・マーケット!

このマーケットの鉄則は、販売される商品がすべて「自家製」であること。
そのため、どの農家もだいたい売っている農作物は同じです。
つまり生鮮品は旬の物しか買えません。

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

いつだったか、私の前に買い物をしていた女性が、「私はヴェジタリアンなのよ。先週もかったのはブロッコリーやほうれん草やフェンネルばっかり。食べ飽きちゃうわ」と言ったから、売り手のおじさんはたまりません。
「真冬にナスが食べたいのなら、しなびた野菜がおいてあるスーパーにでも行ってこい!」とべらんめえ調で怒鳴っていました。

イタリアのイマドキ定番買い物スタイル ファーマーズ・マーケットをご案内

我が家はヴェジタリアンではありませんが、ほぼ野菜中心の食生活を送っています。
それは、このファーマーズマーケットに頼るところが大きいのです。

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

さーて、今年はだれにあげる?

お年ごろのみなさんはソワソワする季節となりました。2月14日はバレンタインデー。好きな人や恋人・夫婦に限らず、義理チョコや友チョコ、自分チョコなど、さまざまな口実でおいしいチョコを食べちゃおうという日。
デパートや百貨店には特設会場もでき、試食ができるお店にはたくさんの人が群がっています。休憩所にはチョコレートメーカーのアイスクリームやドリンクコーナーがあることも。海外メーカーの商品も豊富で、可愛くてゴージャスなパッケージの箱や缶を見ると欲しくなって、つい手がのびてしまいます。

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

初めての手づくりチョコレート

初めて手づくりチョコレートを作ったのは、みなさん小学校高学年の頃でしょうか。初恋も同じくらいの時期で、お家の人に手伝ってもらったり、友だちと集まったりして、大騒ぎして作った記憶があるのでは?
チョコレートの固まりを削って、湯煎にかけて、アルミの型に入れて固めて……暖房の効いた部屋だと削っているそばからチョコレートが溶けはじめて、エプロンやふきんがベッタベタに……。微笑ましい思い出
近ごろは石臼のような道具でカカオ豆を挽くところから作る手づくりチョコレートもあるそうです。これで意中の人を落とせなかったら、チョコレートのやけ食いをしそうですね!

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

幸せな気持ちになるチョコレート

じつは筆者は甘いものがあまり得意ではありません。いい大人になってからは、バレンタインデーに贈るのも、チョコレートではなくお酒のことが多くなりました。
それでもこのシーズン、チョコレートの専門店をのぞいたり、さまざまな味や形のチョコレートを眺めるのは大好き。
ドライフルーツやナッツ、クリームやお酒が入っていたり。味だけでなく形や装飾もさまざまで、みんな可愛い。価格はピンキリではありますが、ほぼ一つ数百円、そしてたったひと粒で、幸せな気持ちでいっぱいになるお菓子ってすごいなあと思います。

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

絵本『チョコレート屋のねこ』(スー・ステイントン=文 アン・モーティマー=絵 中川千尋=訳 ほるぷ出版)は、そんなお話。

猫がしかけたチョコレートの魔法

小さな村の流行らないチョコレート屋さんに、気むずかしいおじいさんと猫が暮らしていました。ある日おじいさんが思いつきで作った、しっぽにピンクの砂糖をまぶしたねずみの形のチョコレートを猫がひとかじりしてみたら……ひげと前足が勝手に動くほどのおいしさ! ねこは村の人にも教えたいと、ある作戦を思いつきます。
ねこは最初に、ねずみのチョコレートをこっそり八百屋さんに置きに行きました。それを食べた八百屋さんはおいしさにびっくり。おじいさんのところに駆け込んで、自分の店のフルーツとのコラボチョコレートを提案します。
こんな調子で、ねこはいろんなお店にねずみのチョコレートをしのばせて、次々とおいしそうな新作コラボチョコレートが誕生するのです。チェリーボンボン、チョコレートケーキ、ホットチョコレート……アン・モーティマーの、猫の毛並みやチョコレートのつややかさまで描ききった絵から、ふわっと甘い香りが漂ってくるようです。

おじいさんの笑顔がもどってくる頃には、読者の心も幸せな気持ちで満たされていることでしょう。人の心まで動かしてしまうチョコレートの魔法。2月14日は、魔法の力をみんなが持つ日なのかもしれませんね。

【バレンタインに読みたい絵本】幸せを運ぶ、甘い甘いチョコレートのお話

Written by obaya

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【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

お茶会はマダムの時間?

お茶会ティーパーティー。なんだかとっても素敵な響きですよね。
この言葉から頭に浮かぶのは、マダムたちが高価なティーカップを片手に、きゃしゃな焼き菓子をつまみながら、くすくす、うふふと談笑している…そんな典型的なイメージでしょうか。
日本人にはあまりなじみがない言葉のようだけれど、ちょっとおやつを買ってお友達の家へ…なんてことはよくありますよね。

【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

お持たせは、おせんべいで決まり

訪問先の人と一緒にいただくために持参するお土産を「お持たせ」なんて言いますよね。
私はいつも、どんなお持たせにしようか悩みます。
よく知った友達ならいいけれど、初めてのお家や初対面の方も一緒になるときはとくに。
苦手なものや、とくにアレルギーはないか考えて、最終的に、おせんべいになることが多いです。

【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

アレルギーの多い乳製品や卵を使っていないかチェックして、もし苦手だったとしても他の人におすそわけできるよう、日持ちがして個別包装のものを選びます。
色とりどりのクッキーやチョコレートなど洋菓子のほうが、包装がかわいくて見栄えがするような気もするのだけれど。
最近は和菓子のパッケージもおもしろいデザインが増えてきて、選択肢も増えました。

お使いのときは、森をぬけて

お持たせもおしゃべりも楽しいお茶会だけれど、知らない人だらけのお茶会にまじってしまったら……。作者はそんなことを想像して、この絵本を描いたのでしょうか。

主人公の「きっこちゃん」は、森のむこうのおばあちゃんの家に、ケーキを届けにお使いをたのまれます。あれ?どこかで聞いたようなお話ですね。この子は赤いフードではなく、赤いぼうしをかぶっていますが。

きっこちゃんは、無事オオカミに出会うことなく森をすすんでいきます。ところが突然森の中に現れた見知らぬお屋敷、窓の外から中をのぞくと……

もりのおくのおちゃかいへ』みやこしあきこ/偕成社

お茶会の主役は…

お茶会のシーンは、まさにこの絵本の見どころ。きっこちゃんが部屋の扉を開けたとき、お茶会をはじめようとしていた動物たちが、いっせいにこちらを振り向きます。
その動物たちの表情ったらありません。
作者のみやこしあきこさんは、鉛筆木炭で描くことを得意とする作家さん。
彼女の描く動物は、けものの香りを残しながら、最小限の擬人化により、表情がとてもゆたか

【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

『もりのおくのおちゃかいへ』みやこしあきこ/偕成社

そしてページをめくると…テーブルには色とりどりのケーキやタルト!これまでのページがモノクロを基調にしてすすんでいくので、思わず「うわあ!」と目が見開きます。この絵本を読んだ子どもたちの記憶にも焼き付くシーンではないでしょうか。

【おいしい絵本】色とりどりのケーキが並ぶ、動物達のおちゃかいへようこそ!

『もりのおくのおちゃかいへ』みやこしあきこ/偕成社

お持たせはおせんべいにかぎると思っていましたが、やっぱりフルーツ飾りのついた可愛い洋菓子はお茶会の主役。テーブルも気持ちもはなやかになりますね。

Written by obaya

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【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

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のどかなおじさんの声につられて…

「♪い〜しや〜きいも〜〜や〜きたて〜♪」  みなさんの家の近所には、焼きいも屋さんはやって来ますか?
肌寒くなってくると、うちの近所には毎年軽トラックで焼きいも売りのおじさんが、メロディにのせたアナウンスとともに路上販売にやって来ます。
運転席のおじさんとアナウンスのおじさんは違う人だけれど、毎年こののどかな声を聞くと、いてもたってもいられなくなります。
小銭をにぎって外に出て、軽トラックにかけよりたい!

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

女はイモクリナンキンが好き

秋の味覚、サツマイモ・栗・カボチャは女性の大好物と言われるけれど、私はあまり好きではありませんでした。
口のなかでモソモソするし、おかずには甘いし、自分ですすんで食べることはほとんどなかったのですが……。
数年前、初めて移動販売の石焼きいもを食べて、ガツンと衝撃を受けました。
サツマイモって、こんなに美味しかったのですね!
口のなかで、おいもの甘みがしっとりと広がって……
もっと早く食べるべきだったと後悔しました。

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

おいしい焼きいもをつくるには?

田舎暮しの人や家に暖炉がある人なら、自分で焼きいもをした経験があると思います。
サツマイモを洗って、濡らした新聞紙で巻いてから、アルミホイルに包んで、落ち葉焚きや暖炉の中へ。
しばらくするとホクホクの焼きいものできあがり。
バターハチミツをつけて食べてもいいですね。
遠火でじわじわ焼くのがおいしさのコツですが、一般家庭だと、なかなかそうもいきません。
オーブントースターやガスコンロでこんがりと焼くのもいいけれど、しっとり感を出すのは難しい。
いっそ蒸し器でふかしいもにするのが、いいかもしれません。
意外においしかったのが、コンビニエンスストアで店頭販売している焼きいも。
焼きいも屋さんの味には届かないかもしれないけれど、試しに買ってみたらなかなかのお味でした。

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

焼きいもを食べたあとは……そう、お・な・ら!

食べものの話をしながらナンですが、焼きいもにおならはつきもの。
なんてったって食物繊維たっぷりで、便秘がちの人に最もおすすめの食材のひとつなのですから。
恥ずかしい思いをしたくないのなら、焼きいもは一人で家でいるときにいただくのが吉。
でも、おならなんか気にしないで、お腹いっぱい焼きいもを食べてみたい……
そんな焼きいもとおならの楽しい関係の絵本を見つけました。

『やきいもするぞ』
おくはら ゆめ / ゴブリン書房

焼きいもとおならの楽しい絵本

おくはらゆめ『やきいもするぞ』(ゴブリン書房)は、小さな絵本専門の出版社から出ている絵本です。
「やきいもするぞ」とリスが言うと、イノシシ、クマなど森の動物たちは「エイエイオー!」と大賛成。
おいもを掘って、落ち葉を集めて火をつけて、パチパチと焼いて……
たくさんの焼きいもができあがります。

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

『やきいもするぞ』
おくはら ゆめ / ゴブリン書房

焼きいもをお腹いっぱい食べたあとは、さあ、おなら大会のはじまり。
かわいいおなら、元気なおなら、踊りたくなるおなら等々、いろんな動物が、いろんな音のおならを披露してくれます。
最後はおいもの神様まで登場して……
子どもも大ウケするにちがいありません。

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

『やきいもするぞ』
おくはら ゆめ / ゴブリン書房

おくはらゆめさんの可愛らしくてのびやかな絵と、動物たちの生き生きした表情が楽しい一冊です。
おならまで楽しめてしまう仲間たちと、焼きいもを思うぞんぶん食べられたらいいのになあ〜。

【おいしい絵本】みんな大好き!秋の味覚・焼きいもとおならの絵本?

『やきいもするぞ』
おくはら ゆめ / ゴブリン書房

Written by obaya

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【おいしい絵本】雨の日だって手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

雨の休日を楽しくするには?

梅雨、台風、秋雨……季節の変わり目に雨はつきもの。夏の終わりは一雨ごとに涼しくなるし、春先の雨は暖かい空気を運んできてくれます。季節にも人にも農作物にも大切な雨だけれど、おでかけやアウトドアの予定がある休日の朝は、目覚めて雨の音に気づいたとたんにがっかり。思わず落胆のため息が出てしまいますよね。外出の予定がなくても、洗濯ができないし、おなかがすいたときにちょっとした買い物に出るのもおっくうだし。

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

朝からちょっと憂鬱になってしまう、雨の休日にぴったりの絵本がありました。『バムとケロのにちようび』(文溪堂)です。

しっかりものの犬のバムと、いたずらでお茶目なかえるのケロちゃんの愉快なコンビ「バムとケロ」シリーズの一冊です。最初に出たのはもう20年以上前ですが、子どもたちに絶大な指示を得て、いまや人気のロングセラー

雨の日曜日。外遊びができずたいくつしているケロちゃん。バムは読書をしたいけれど、まずはケロちゃんが汚した部屋をお片づけ。雨の日には洗濯はできませんが、部屋の掃除には最適の天気ですね。

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂

お掃除、お風呂、その次に…

ケロちゃんが汚した部屋というのが、すごい。おもちゃもクッションもおやつも、すべて床にちらばってひっちゃかめっちゃか。いわゆる’汚部屋’状態…小さい子どものいるお家の方は、うんうん!と大きくうなづくシーンかもしれません。

バムが部屋をすっきりと片付けたところに、外で遊んでどろんこになったケロちゃんが帰ってきます。せっかくのきれいな部屋が、泥だらけ……。お風呂に入って、廊下についた泥を掃除をして、二匹が次にやったことは、おやつづくり!ここからが雨の休日のほんとうのお楽しみですね。

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂

楽しいインテリアで明るい気分

「バムとケロ」シリーズの見どころはいくつかありますが、相当ないたずらっ子のケロちゃんと、心の広いバムのやりとりには目をみはるものがあります。せっかく掃除してピカピカにしたのに、どろんこでズカズカ家に入って来るケロちゃん。ふつうならもキレてしまうところですが、バムってほんとうに’人間ができて‘います。

もうひとつの見どころは、バムとケロの家のインテリア。クッションの柄、壁にかけられた絵、台所用品、テーブルなどの家具、お風呂のタイルや浴槽など、どれひとつとってもカラフルなデザインで、すみずみまで見て楽しめます。こんなお家に暮らしていたら、雨の日も憂鬱にならずにすむだろうなあ。

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂

山もりのドーナツを相棒に、好きな本を。

おやつづくりをはじめたバムとケロ。粉と卵、バターなどを用意して、自分の身体ほどもある大きな生地をこねて、型をぬいて、ボウルをかぶってゴーグルをして完全装備で油で揚げて……できあがったのは山もりのドーナツ

【おいしい絵本】雨の日曜日だって、手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!

『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂

そういえば手づくりドーナツって、ひさしく食べていないことを思い出しました。いまやコンビニドーナツも相当おいしいレベルだけれど、素朴な、粉と砂糖と油の味だけのドーナツがなつかしくなってきます。
お茶をいれて、読みたい本を探して、かたわらに山もりのドーナツを置いて、ソファに座って、さあ読書。すっきりお掃除したきれいな部屋で。こんな雨の休日の過ごし方って、とってもよくないですか?

Written by obaya

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【おいしい絵本】ミキサー車でアイスクリームがつくれるなんて、夢みたい?

冬でも食べたいアイスクリーム

夏はもちろん、冬でもアイスを食べてしまう人、私だけではありませんよね。暖房のきいた部屋で食後のアイスを…なんていうのはあたりまえ。身体を冷やすよ〜お腹こわすよ〜と頭ではわかっていても手がのびてしまいます。
冬にかき氷を食べたいとは思わないけれど、アイスは季節知らずのデザート。とくに暑い夏は「1日1個」とじぶんでルールを決めておかないと、つい食べすぎてしまいます。

ゆうちゃんのみきさーしゃ

アイスクリームのある風景

アイスクリームといってもいろいろ。
お風呂上がりにほおばるひとくちサイズのミニアイス。蝉時雨を聞きながら舐めたいソーダ味の棒アイス。海外ドラマの1シーンみたいに、大きなアイスのパックを抱えてお気に入りのソファで豪快に食べるのもいいですね。駅のホームや待合所に置いてある自動販売機のアイスもたまには買ってみたい。
さまざまなシチュエーションに、さまざまなアイス。ああ、幸せ。

ゆうちゃんのみきさーしゃ

アイスクリームにも階級が?!

ひとくちに「アイスクリーム」と言いますが、パッケージの表記をみると「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」などとわずかに表現が違います。気がついていましたか?
この違いは、含まれている乳脂肪分・乳固形分の量。「アイスクリーム」がともに一番多くて、次が「アイスミルク」、「ラクトアイス」の順です。
同じバニラアイスでも私は濃いミルク味が好きなので、必ず表示を確認して「アイスクリーム」を選んで買うようにしています。とうぜんカロリーも高いですけれど……。

ゆうちゃんのみきさーしゃ

じぶんでつくれるアイスクリーム

以前、クチコミで教わった超簡単な方法で、じぶんでアイスクリームを作ってみることにしました。  空になった牛乳パックに、生クリーム(動物性脂肪)、砂糖やジャムなどの甘み、かさ増しのビスケットを砕いて入れて、ふたを閉じて上下左右に、シェイクシェイク。そのまま4〜5時間、冷凍庫で冷やし固めたら、できあがり。簡単でしょ?
「牛乳パック」「アイスクリーム」でweb検索してみると、かのレシピ投稿サイトでもおなじみの方法のようです。ヨーグルトや削ったチョコ、冷凍ベリーなんかを入れてもいいみたい。
つまるところ牛乳(乳脂肪)と甘みさえあれば、アイスクリームは作れるのです!

ミキサー車でごろごろ…アイスのできあがり?

ゆうちゃんのみきさーしゃ

そんなアイスクリームの基本を教えてくれる絵本がありました。『ゆうちゃんのみきさーしゃ』(村上祐子=作 片山健=絵 福音館書店)です。
ミキサー車ってセメントをかき回す、あの重機を搭載した車です。表紙とタイトルからはアイスクリームをつくるお話だとは、とても想像がつきません。

『ゆうちゃんのみきさーしゃ』(福音館書店)
村上祐子 作 片山健 絵

ゆうちゃんがお菓子の缶を転がしてみたところ、缶がミキサー車に変身! ゆうちゃんはミキサー車に乗り込んで、ひみつの森へ。
ハチのいる花畑でハチミツをもらい、牧場ではニワトリに卵、牛に牛乳を。最後にサルから果物をもらって、すべてミキサー車に入れてごろごろと回しながら走ります。

ゆうちゃんのみきさーしゃ

『ゆうちゃんのみきさーしゃ』(福音館書店)
村上祐子 作 片山健 絵

最後は雪景色のシーン。ほらあなから出て来た熊に雪をわけてもらって、できあがったのは……もう想像がつきますね。乳脂肪と甘みと撹拌と冷却。アイスの基本です。
 ああ、絵本を読んでいたらまたアイスが食べたくなりました……。ミルクとハチミツのアイス、作ろうかしら。

ゆうちゃんのみきさーしゃ

『ゆうちゃんのみきさーしゃ』(福音館書店)
村上祐子 作 片山健 絵

Written by obaya

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2017年夏アニメ化!明日の元気に変わる食事 手首から先だけの幽霊・るり子さんの絶品ごはん

2017年夏アニメ化!明日の元気に変わる食事 手首から先だけの幽霊・るり子さんの絶品ごはん

疎かな食事でダウンした時に出会った一冊

身内が入院した時だった。見舞いのため、毎日の病院通いが続くうちに家のことは疎かになり、気づけば私は一日二食の生活になっていた。二食といっても、インスタントの味噌汁に出来合いの総菜といった栄養バランスもへったくれもないもので、入院期間が長くなればなるほど、少しずつ私は消耗していった。 そしてしまいには一日一食になり、食事内容もより一層貧相なものになり、ある日私はとうとうダウン。見舞いする側がダウンしてどうするんだという話だが、何をするにも気力が湧かず、見舞いに行く以外は家で寝ている日々が続いた。

そんな時、気分転換にと友人が差し入れてくれたのが『妖怪アパートの幽雅な日常』だった。

摩訶不思議な妖怪アパート

『妖怪アパートの幽雅な日常』の主人公・稲葉夕士は、身寄りを失った高校生である。夕士は両親を亡くして伯父の家に住んでいたが、高校進学を機に寮での一人暮らしを始めるも、その寮がまさかの火事で全焼。苦労人中の苦労人である。 そんな夕士が、新しい住まいとして借りた格安のアパートが、寿荘

このアパート、住人は一癖も二癖もあるアクの強い面々ばかり。人間……っぽく見えるが、人間にしては胡散臭い人物もいる。それもそのはず、住んでいるのは、人間ばかりではない。妖怪も住んでいるのだ。
幽霊に妖怪、この世ならざる者たちがひしめく妖怪アパート……そんな常識の通じない場所で、夕士は時に泣き、時に笑いながら成長していく。

嗚呼、福島県民青春の味 クリームボックスと酪王カフェオレ

クリームボックスと酪王カフェオレ

青春の白いパン・クリームボックス

クリームボックス……それは、福島県民の青春を代表する食べ物だ。 昭和51年に福島県郡山市の駅前で「ロミオ」というパン屋さんが販売を始めた菓子パンで、福島ではやきそばパンやコロッケパンとならぶ人気商品だ。

手のひらサイズの厚切り食パンに、ミルククリームをたっぷり塗っただけのシンプルなビジュアルで、ミルキーな甘さがクセになる中毒性の高いパンである。
パン屋さんはもちろん、スーパーや学校の購買部などでも当たり前に売られているので、地元を離れて初めて「クリームボックス」がローカルフードだったことにショックを受ける人も少なくない。

最近では福島県外でもじわじわと人気が出てきているらしい。ふふふ、県外の人々もこの美味しさに気付いてしまったか……。私は不敵な笑みを浮かべながら、今日も近所のスーパーでクリームボックスを買うのである。

このクリームボックス、最近では店舗ごとに工夫をしているらしい。塗るクリームを変えてみたり、様々なトッピングをしてみたり……それぞれに進化を遂げている。
しかし私としては少々残念である。
クリームボックスは、あの超シンプルな白いビジュアルが良いのだ。チョコを使ったデコレーションやアーモンドのトッピングなどは邪道である!と個人的に思っている。派手さはないが、しみじみ美味しい。田舎の母ちゃんの煮物に通じる安心感があるのがクリームボックスというパンなのである。

クリームボックスを一口頬張れば、学生時代の思い出が鮮やかによみがえる。
そういえば、クラスメートと残りひとつのクリームボックスのために競い合ったこともあったっけ……あの時は譲ってやれなくてごめんな……君の悔しそうな顔を横目に食べるクリームボックスは、いつもよりずっと美味しかったぞ。

郡山市のパン屋であれば、だいたいどこでもクリームボックスを置いているので、お店によって違う味を食べ比べてみるのも面白いのではないだろうか。

クリームボックスの相棒・酪王カフェオレ

クリームボックスを食べるなら、忘れてはいけないのが福島県のローカルドリンク・酪王カフェオレである。

クリームボックスと酪王カフェオレ

ミルク感が強く、しっかりとした甘さがあるので、カフェオレが苦手な人でも飲みやすい。カフェオレというよりは、コーヒー牛乳に近い味わいかもしれない。甘ったるく感じる人にはハイカフェオレというビタータイプをおすすめしよう。

この酪王カフェオレも、青春には欠かせないもの。学校の購買部の自動販売機にはだいたいあるので、学生たちのマストアイテムだった。酪王カフェオレを飲みながらダラダラと過ごす昼休みは至福なのでした……。

クリームボックスと酪王カフェオレ

グランデサイズはデカい

しかしこちらも最近になって、都会の人々が美味しさに気づいてしまったらしい。都内でも酪王カフェオレを購入できる場所があるらしく、そこで飲んでハマッてしまう人が少なくないのだ。
美味しさを認めてもらえるのは有り難いのだが、このまま酪王カフェオレが都会に進出してしまったらと思うと、福島県民として一抹の寂しさを覚える。気分は黄色のハンカチーフ……都会の絵の具に染まらないでほしい……。酪王カフェオレには、ぜひいつまでもローカルなソウルドリンクであり続けてほしい。

そのまま飲んでももちろん美味しい酪王カフェオレだが、クリームボックスと一緒に飲むとさらに美味しくなることは、福島県民だけが知る秘密だ。幸せの組み合わせ・酪王カフェオレとクリームボックス。私にとっての青春の味である。

Written by じょたすけ

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【おいしい絵本】最高にしあわせなセリフ「きょうのごはんはなーに?」

きょうのごはん(加藤休ミ)

『きょうのごはん』加藤休ミ/偕成社

母の帰りを待ちながら

「きょうのごはんはなーに?」
なんてセリフ、ずいぶん声に出していません。だって大人になってからは、ごはんは自分で用意するもの。
こども時代、わが家は共働きだったので夕飯は遅めでした。夕方、弟とテレビの前でアニメを見ながら母の帰りを待ち、顔を見るなり言ったセリフが、これ。疲れて帰って来た母に、開口一番ごはんとは…屈託がないというか、こどもらしいというか。

まずは、ほっかほかのごはん

対する母の返事はいつも「ほっかほかのごはんと…おつけものと…」。献立をまだ考えていなかったのでしょう。「ごはん」に「ほっかほか」をつけて、おいしそうに聞えるような工夫が今思えばなんとも微笑ましいこと。
いざ食べるときに、セットしていたはずの炊飯器のスイッチがオンになっていなかったこともしばしば。今となっては笑い話ですが、あの頃は大げさに文句を言ったものでした。大人になった私は言いたい。ちょっとくらい手伝えよ!って。

夕方の商店街のシーンからはじまるこの絵本『きょうのごはん』。魚屋さん、肉屋さん、喫茶店などお店が並ぶ通りを人々が行き交う、ちょっと懐かしいような光景が描かれています。魚屋さんの店頭には「さんま祭り」の旗。お店のおじさんにすすめられて、さんまを3尾買っている女性がいます。季節は秋なのでしょう。

きょうのごはん(加藤休ミ)

『きょうのごはん』加藤休ミ/偕成社

脂ののった焼きさんまは、旬に一度は食べたいメニュー。でもコンロの片付けがめんどうです。あるとき読んだ小林カツ代先生の料理本に、フライパンでさんまを焼く方法が記されていました。お肉と同じように、途中でふたを閉めたり開けたりして焼けばいいだけ。その本には、「さんまがフライパンより長ければ半分に切ればいいのよ」なんてさらっと書かれていて、ずいぶんと気が楽になったものでした。

匂いまでしそうなクレヨン画

焼きさんまのお宅からはじまり、つぎつぎといろんな家庭の夕飯を(猫が)のぞいて歩くこの絵本。まるでヨネスケの「突撃!隣の晩ごはん」(1985年から2011年に放映されたテレビ番組のコーナー)みたいで楽しい。登場するメニューは、焼き魚、カレー、オムライスなど一般的な家庭料理で、どれもすごくおいしそうに描かれているのです。

作者の加藤休ミさんはクレヨン画を得意とする作家さん。この絵本もすべてクレヨンで描かれています。こんがり焼けたさんまの皮がぷくっとふくれた部分、ごろんごろんと切られた野菜が顔をのぞかせるカレールウ、オムライスのケチャップのツヤと卵の焼き色…。写真みたい、いや、写真以上に匂いや温度も伝わってきます。きっと食べることが大好きな絵描きさんなのでしょう。

きょうのごはん(加藤休ミ)

『きょうのごはん』加藤休ミ/偕成社

ふたたびかつてのわが家の話に戻ります。  仕事用のバッグを置いて、お茶でいっぷくしたあとで台所に立つ母。冷蔵庫の扉を開けて、材料を確認しているようすに気づいた私たちきょうだいの「きょうのごはんはなーに?」攻撃が再開します。

「ほっかほかごはん」のあとに続く、母の「お魚と、おひたしと…」や「ハンバーグと、スープと…」に、私たちは「やったあ」とか「え〜〜」とか好き勝手に反応するのでした。  なんでもない日常だと思っていたれど、なにも考えずに「きょうのごはんはなーに?」って言えるって、改めて、とてもしあわせなことなんだなあ。
学校に行って、遊んで帰って来て、テレビ見て、きょうのごはんが食べられる。そんな当たり前のようで、かけがえのない日々を、この絵本を読んで思い出してみませんか。

Written by obaya

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