【夏の終わりに】時にはファンタの話を
そこまでアイドルに詳しいわけでもないのですが、
ももいろクローバーzのワニとシャンプー という曲が凄く好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=2YWNNL2lNGQ
夏休みの宿題が終わらない、という誰もが経験したテーマを通じて
夏のきらめき、ワクワク感、若さと決意を歌い上げた名曲です。
作曲家の前山田健一さんによるノリが良くてセンチメンタルなメロディと言葉遣いが
とても素敵なのでアイドルソングだからと敬遠しないでよかったら聞いてみてください。
というわけで今年も秋がやって来ます。
この時期が来ると大人になっても夏休みが終わってしまったような
どこか寂しくて切ない、不思議な気持ちになります。
誰しも子供の頃の特別な想い出があると思います。
水遊びをしたこと、友達や家族と花火をしたこと、親の田舎に泊まったこと
最終日に泣きそうになりながら学校から朝顔を持って帰ってきたこと…
僕のそんな眩い夏の想い出に彩りをくれたのはファンタでした。
ファンタとともに夏があった。夏とともにファンタがあった。
中でもプールの帰りに自動販売機に100円玉を入れて飲んだファンタ・グレープの味と
おばあちゃんがコップに注いでくれた氷の入ったファンタ・レモンの味は生涯忘れることはないと思います。
しかし少年から青年、そして中年へと年を重ねて
いつしか僕もファンタを飲まなくなりました。
それが大人になる、ということだとしたらほんの少しだけ寂しいですね。
そんなわけでもう20年近くファンタを飲んでいませんでしたが
数か月前、「この前出たファンタ・SOCATAが美味しいから飲んでみな?」
と勧められこの夏、久し振りにファンタとご対面しました。
「久しぶりだな、俺も年をとっちまったよ…」などと思いながら缶を開けた瞬間
今までにない特徴的でフルーティーな香りが鼻をくすぐります。
軽く驚きつつファンタを口にすると懐かしい味と鮮烈な炭酸が広がります。
「ああ、昔を思い出すなぁ…」と思うも束の間
従来のファンタにはない、どちらかと言えば大人向けとも言える
グレープフルーツのような甘味と苦味の混じった後味が後から襲ってきます。
なんだこれは…と、2、3口と飲んでいるうちに
すっかりファンタ・SOCATAの虜になってしまいました。
結果、常飲するようになり今年は20年ぶりにファンタと一緒に過ごす夏になりました。
↑ファンタ・SOCATA
ところでそのSOCATA(ソカタ)ってなんでしょうか?
最初は果物か何かの名前だろうと思ったのですが
どうもルーマニアの伝統的な飲み物のようです。
ソカタは日本ではあまり馴染みはありませんが、
セイヨウニワトコという甘い香りの花を薄めた蜂蜜につけ発酵させた国民飲料です。
発酵の仕方によって炭酸やアルコールを含ませることも可能で
レーズン、薄くスライスしたレモンやライム、ミントやオレンジピールを入れたりと
作り方にもバリエーションがあるようです。
そんなソカタをモチーフにしたファンタ・SOCATAですが
ルーマニアでは普段から販売されていて
ファンタ・オレンジに次ぐ人気を誇り、世界で9億本以上販売されてきました。
日本で作られた製品かと思いきや、向こうのオリジナルファンタだったので驚きました。
ソカタに続いてこれからも世界各国のファンタが日本でも楽しめる
「ファンタ 世界のおいしいフレーバー」シリーズ という企画が
第2弾、第3弾と控えているそうです。
しばらくご無沙汰してましたがSOCATAが美味しかったので
またファンタとのお付き合いを始めようかな、と思いました。
by tori
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