ジャンヌダルクも食した!?フランスの絶品煮込み豆料理カスレを作って食べてみた
今から約700年前、当時のイギリスとフランスの間でその名の通り100年間(!)続いた戦争、百年戦争が勃発しました。
戦争の原因はフランスの新国王即位の際にフランス新王の親戚だったイギリス王が、「だったら俺も王位継承権があるじゃないか」とフランスに抗議したことが発端と言われています。
↑フランス新王のフィリップ6世と当時のイギリス王のエドワード3世
さらに領土問題の対立も加わって戦争は100年続き、(百年じゅう戦い続けていたわけではないようですが)最終的に戦争はジャンヌダルクの活躍によりフランスの勝利で幕を閉じます。
↑救国の英雄ジャンヌダルク
そんな百年戦争の折、初めて「カスレ」という料理が作られました。(7世紀に作られていたという説もあり)
戦時中かき集めた食材だけを使った煮込み料理、と言われています。
現代でも郷土愛を掻き立てる料理としてフランスで食されているようです。
「戦時中にかき集めた食材だけ」、というフレーズがどんな料理なんだろう、という好奇心をくすぐりますね。
700年前の戦時下のフランス、距離的にも時間的にも離れた場所ですが、そんな当時の食事を再現し食べることで少しでも当時の雰囲気を感じられたらと思いレシピを一部変えていますがカスレを作ってみることにしました。
調理自体はとてもシンプルです。
鍋に水につけて柔らかくなった白インゲン、オリーブオイルとニンニクで炒めた鳥肉(今回は手羽先を使用)、
ウィンナー、玉ねぎ、白ワイン、カットトマト、ローリエを入れ水気がなくなるまでひたすら煮込みます。
今回は手羽先肉を使用していますがオリジナルの料理ではガチョウの肉を入れていたようです。
それにしてもこうして材料を並べてみると戦時中でも意外と食材は豊富にあったような印象を受けます。
作ってみるとミネストローネに似ていますが、白インゲンを使う点が特徴的です。
長時間火にかけていると水気も飛んでワインとトマトの混じりあった匂いが漂ってきます。
充分に水気が飛んだらお皿に移していきます。
さらにそれにパン粉を掛けオーブンで焦げ目がつくまで焼いていきます。
これで完成です。
さっそく食べていきます、肉とホクホクでジャガイモのような食感の白インゲン豆にトマトとニンニク、ワインの芳醇な味が濃厚に絡みついてきます。
大地の恵みを彷彿させる雄大な、そしてどこかほっとする味です。
きっと当時の人達も食事の最中だけは穏やかな気持ちで料理を楽しんでいたんだろうなぁ、と実際に同じ物を食べてみて思った次第でした。
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