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ランボー最後の戦いに学ぶミャンマー情勢と食文化

ヤミー編集部からオイシイ情報をお届け!!

令和元年、おめでとうございます。

新しい時代が花開く瞬間を迎えられたことを嬉しく思います。

連休はAmazon primeで無料だったので未見だった

ランボー4 最後の戦場を鑑賞しました。

その内容が凄過ぎて頭がずっとぶっ飛んでいた…そんなGWでした(笑)

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今作はベトナム戦争帰還兵のランボーがビルマ(ミャンマー)の

軍事政権の弾圧に苦しむ少数民族カレン族を助けにいく、という内容です。

作品の背景は史実に基づくものででキリスト教の異民族だという理由で65年もの間、

カレン族は一方的に残虐な弾圧に苦しめられていました。

この際の描写がとても生々しく、実際に行われたことを映像にしたと知り

再度、激しい衝撃を受けました。

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ミャンマーの民衆の為に立ち上がったアウンサンスーチー女史のことや

少数民族への弾圧のことは耳にしつつもなんとなく聞き流してしまっていましたが、

民族や宗教が違うという理由だけで

同じ国の人間に対してもここまで過酷な行為が行われている、

その事実をこの映画は克明に教えてくれます。

 

ミャンマーでの民族弾圧は「忘れられた内戦」と呼ばれ、

世界的に余り知られていない出来事でした。

監督のシルベスター・スタローンはこの知られざる悲劇を

世界に訴える意図も込めてこの映画を作ったと言われています。

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↑ミャンマー民主化運動のため戦ったアウンサンスーチー 氏。

 

そんな真面目な話をしている中、食い意地の張った話で恐縮ですが

激動の中にいるミャンマーの方々は普段どんなものを食べているのか?

それがどうしても気になってしまったので調べてみました。

 

ミャンマーでは伝統的に麺と豆を多く食べます。

国民的朝食の「モヒンガー」は、ナマズを丸ごととったスープ

を使った麺料理です。

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↑モヒンガー。一緒に豆の掻き揚げ天ぷらを多く食べます。

 

モヒンガーと並んで朝の定番麺料理「オンノウカオスエ」

ココナッツミルクを使ったスープを麺にかけて食べます

ココナッツミルクは足が速いのでまさに朝しか食べられない一品です。

他にも調べてると面白いことがわかりました。

 

東京は高田馬場、この街が実は日本在住のミャンマー人の1割が住んでいて

「リトル・ヤンゴン」と呼ばれているのはご存知でしたでしょうか?

日本で働くミャンマー人の楽しみは食事!ということで

高田馬場には20を越すミャンマー料理店があり、さらに多民族国家らしく、

モン族料理レストラン、カチン族料理レストランなど、

様々な民族ごとに分かれたレストランが存在するとのこと。

高田馬場にはちょくちょく訪れてましたが意外な街の一面に驚きです。

気になったのでさっそく行ってみることにしました。

 

普段良く行く早稲田方面ではなく、歓楽街の雰囲気も匂わせる

さかえ通りに足を運ぶとどことなくエスニックな香りが漂い

新宿区からどこかへ迷い込んだ気分です。

以前バリを旅行した時に異国料理の香り、

これを嗅ぐたびに自分はテンションが上がります。

 

そんな中、「ダンパウ」と言うチキンの乗ったサフランライスの炊きこみご飯を

食べさせてくれるスィゥミャンマーというお店を今日は選びました。

さっそく頂きます。

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↑左にあるのは干しエビとタマネギと唐辛子の振りかけ、お好みでかけられます。

 

濃厚な味付けで旨みがあるチキンをバターとジャスミンの香るライスが受け止めます。

1時間煮込んだというチキンは柔らかく溶け、口内で味の調和が広がります。

それなりに量はあったのですが、あまりの美味しさにあっという間にたいらげてしまいました。

 

…とミャンマー料理を楽しみましたが同時に

ミャンマーの歴史にも思いを馳せずにいられません。

 

1988年、先述した軍事政権のクーデターで情勢が不安定になり

多くの人達が日本に逃げ出してきました。

新宿区の中井駅周辺に面倒見のいいミャンマー人夫婦を頼り

集まった人達によってリトルヤンゴンは形成されました。

僕が暢気にグルメを楽しんだこの街は同時に悲しい歴史も抱えているのです。

 

そして今、ミャンマーは民主化したものの、

新たに今度はイスラム民族のロヒンギャ達に対する弾圧が行われています。

根深い文化の違いや歴史、ナショナリズムに我々が口を挟むことは出来ません。

それでも今現在同じ地球上で映画のようなことが行われている、

そのことを考えてみる必要があるもかもしれません。

 

by tori

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