【おいしい絵本】雨の日だって手作りドーナツと好きな本でおいしく過ごしたい!
雨の休日を楽しくするには?
梅雨、台風、秋雨……季節の変わり目に雨はつきもの。夏の終わりは一雨ごとに涼しくなるし、春先の雨は暖かい空気を運んできてくれます。季節にも人にも農作物にも大切な雨だけれど、おでかけやアウトドアの予定がある休日の朝は、目覚めて雨の音に気づいたとたんにがっかり。思わず落胆のため息が出てしまいますよね。外出の予定がなくても、洗濯ができないし、おなかがすいたときにちょっとした買い物に出るのもおっくうだし。
朝からちょっと憂鬱になってしまう、雨の休日にぴったりの絵本がありました。『バムとケロのにちようび』(文溪堂)です。
『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂
しっかりものの犬のバムと、いたずらでお茶目なかえるのケロちゃんの愉快なコンビ「バムとケロ」シリーズの一冊です。最初に出たのはもう20年以上前ですが、子どもたちに絶大な指示を得て、いまや人気のロングセラー。
雨の日曜日。外遊びができずたいくつしているケロちゃん。バムは読書をしたいけれど、まずはケロちゃんが汚した部屋をお片づけ。雨の日には洗濯はできませんが、部屋の掃除には最適の天気ですね。
『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂
お掃除、お風呂、その次に…
ケロちゃんが汚した部屋というのが、すごい。おもちゃもクッションもおやつも、すべて床にちらばってひっちゃかめっちゃか。いわゆる’汚部屋’状態…小さい子どものいるお家の方は、うんうん!と大きくうなづくシーンかもしれません。
バムが部屋をすっきりと片付けたところに、外で遊んでどろんこになったケロちゃんが帰ってきます。せっかくのきれいな部屋が、泥だらけ……。お風呂に入って、廊下についた泥を掃除をして、二匹が次にやったことは、おやつづくり!ここからが雨の休日のほんとうのお楽しみですね。
『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂
楽しいインテリアで明るい気分
「バムとケロ」シリーズの見どころはいくつかありますが、相当ないたずらっ子のケロちゃんと、心の広いバムのやりとりには目をみはるものがあります。せっかく掃除してピカピカにしたのに、どろんこでズカズカ家に入って来るケロちゃん。ふつうならもキレてしまうところですが、バムってほんとうに’人間ができて‘います。
もうひとつの見どころは、バムとケロの家のインテリア。クッションの柄、壁にかけられた絵、台所用品、テーブルなどの家具、お風呂のタイルや浴槽など、どれひとつとってもカラフルなデザインで、すみずみまで見て楽しめます。こんなお家に暮らしていたら、雨の日も憂鬱にならずにすむだろうなあ。
『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂
山もりのドーナツを相棒に、好きな本を。
おやつづくりをはじめたバムとケロ。粉と卵、バターなどを用意して、自分の身体ほどもある大きな生地をこねて、型をぬいて、ボウルをかぶってゴーグルをして完全装備で油で揚げて……できあがったのは山もりのドーナツ。
『バムとケロのにちようび』/島田ゆか
文溪堂
そういえば手づくりドーナツって、ひさしく食べていないことを思い出しました。いまやコンビニドーナツも相当おいしいレベルだけれど、素朴な、粉と砂糖と油の味だけのドーナツがなつかしくなってきます。
お茶をいれて、読みたい本を探して、かたわらに山もりのドーナツを置いて、ソファに座って、さあ読書。すっきりお掃除したきれいな部屋で。こんな雨の休日の過ごし方って、とってもよくないですか?
Amazon
バムとケロのにちようび
島田ゆか(文溪堂)
雨の日曜日。バムが本を読もうと部屋をきれいに片付けていると、どろんこびちゃびちゃのケロちゃんが帰ってきた。お風呂にはいって、ケロちゃんもお部屋も何もかもがつるっときれいになったら、おやつをつくって、いざ本をとりに屋根裏へ。でも、そこにはガにねずみ、虫がうじゃうじゃ。バムはいつになったら、静かに本が読めるのだろう。
その他の記事もぜひご覧ください!