デヴィット・ボウイの愛したシェパーズ・パイと音楽の軌跡
デヴィット・ボウイの愛したシェパーズ・パイと音楽の軌跡
1月10日、デヴィット・ボウイの4度目の命日でした。
ボウイと言えばビートルズのようなロックの古典です。
以前にも書きましたが(3粒で540円!?謎に包まれた宇宙食、食べてみた!)
古典なのに、今聞いても時代的に色褪せることはなく、
むしろ聞くたびに新たな魅力が詰まった発見があり、
高尚なのにとても聞きやすくてわかりやすい、
デヴィット・ボウイはそんな素晴らしいアーティストだと思います。
今日はそんなボウイの素晴らしい代表曲と彼の好きな食べ物を紹介させてください。
David Bowie – Space Oddity
https://www.youtube.com/watch?v=iYYRH4apXDo
僕がボウイを本格的に好きになったのは
映画「2001年宇宙の旅」をモチーフにしたこの曲を聞いた時でした。
性別を超越した妖艶な声とルックス、
宇宙の孤独をシンプルに表現した怪しげなコードストロークと
ロケットへのエンジンの点火を告げる無機質なカウントから曲が始まります。
宇宙への不安を抱いたまま、Bメロでは宇宙の広大感、
孤独なのにどこか包まれるような不思議な感覚が耳を襲います。
このBメロへのカタルシスの中毒になってしまい、何度もこの曲を聞いてしまう…
それは僕だけでないと思います。
特徴的なギターフレーズを経て、曲の主人公、宇宙飛行士トム少佐
はそんな宇宙に呑まれていきます。
美しいメロディと宇宙、トム少佐の心象風景が巧みに混じり合う怒涛のサビを経て
曲は終わりを迎えます。
聞き終えた後は長い旅を終えたような不思議な満足感と寂寥感を得られる
たった5分で宇宙へ連れて行ってくれる素敵な曲です。
まだ聞いたことない方は是非聞いてみていただきたいです。
David Bowie – Starman
https://www.youtube.com/watch?v=AOkN6JO2q40
宇宙から子供たちにロックを教えるための使者スターマンがやって来る
という内容の一曲。
子供に語りかけるような心優しいメロディと
子供が未来や未知のものに触れるようなワクワク感がとても素敵な一曲です。
David Bowie & Mick Jagger – Dancing In The Street
https://www.youtube.com/watch?v=HasaQvHCv4w
ローリングストーンズのミック・ジャガーとのデュエットソング
ストリートで踊ろうぜ!というノリノリなナンバー、
元気で聞いているだけで楽しい気持ちになれる一曲です。
所謂おバカソングで、高尚で妖艶でかっこいいだけでないお茶目なボウイが見れます。
これだけおバカな感じを出しつつこんなにカッコいいなんて
何食べたらこんな風になれるんだろう、と強く思います。
Queen & David Bowie – Under Pressure
https://www.youtube.com/watch?v=YoDh_gHDvkk
QUEENとの合作、現代社会にも蔓延する漠然とした不安下
そしてその中にある救いを歌った曲(だと思ってます)
フレディとボウイ、タイプの違うボーカルが絡み合う音の洪水を存分に堪能できます
Bメロのボウイがとにかくかっこいい!
David Bowie – Blackstar (Video)
https://www.youtube.com/watch?v=kszLwBaC4Sw
ボウイの遺作になってしまった一曲。
この曲の収録直後に亡くなってしまったとのことで
陰鬱で退廃的、それでいてこれ以上にない美しさを秘めた不思議な一曲です。
これでもうボウイを聞くことができなくなるのか…という思いから
この曲を聞けないファンも多い曲ですが
この広大な世界観を聞かずにいるのはもったいないので
なんとかPV込みで聞いてほしい一曲です。
自分の思いの丈をぶちまけてしまいましたが
そんなわけで今年もボウイの動画をアレコレ見ているうちに
ボウイ熱が高まってきてしまい、彼の好物と言われた
ボウイの生まれ故郷ロンドン料理のシェパーズ・パイを食べに行きました。
そもそもシェパーズ・パイってなんだ?という所からなのですが、
マッシュポテトで生地と皮を作った羊肉(マトン、ラム)を使ったミートパイで
コテージパイとも呼ばれています。
1791年、貧困層が入手できる穀物としてジャガイモが普及した頃に作られた料理と言われています
(「コテージ」は、農業従事者の質素な住居より)
たっぷりとバターが溶けたホクホクのパイと肉が絡み合ってとても美味しい一品でした。
このパイを食べながらボウイは数々の名曲を考えたのかな?
などと少しセンチになりながら美味しくいただきました。
ボウイは亡くなってしまいました、胸を打つ数々の名曲を残してくれました。
そんなことを感謝したい気持ちになる夜でした。
by-tori
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