【新潟の郷土料理】赤飯って言ったらアレでしょ!?「茶色い」アレでしょ!?
新潟の赤飯=赤いもっちりごはん…だけではないのだ!
結婚式をはじめ、お祝い事に欠かせないものと言えば「お赤飯」。
あのもっちり・ふっくらした食感が好き!という人も多いのではないでしょうか?
最近ではコンビニでおにぎりとして売られているのも見かけます。
でも…新潟県の一部エリアでは、赤飯が3種類あるんです。
「赤飯」=赤いもっちりごはんだけではないのです!!
今日はそんな新潟の赤飯事情を、生まれも育ちも新潟県!なマツイがお届けします。
(出典:写真AC)
赤飯にこだわるのは、新潟県の中越エリアだけ!
じゃあ新潟県全域でそうなの?と言われると、実はそうではありません。
新潟は大きく「上越(じょうえつ)」「中越(ちゅうえつ)」「下越(かえつ)」「佐渡」と、4つのエリアに分けられるのですが、3種類も赤飯があるのは「中越」だけ。
そして何を隠そう、わたしも中越出身なのです…!
ちなみにこの中越には、コシヒカリで有名な魚沼地方も含まれています。
(出典:https://www.jalan.net/rentacar/drive/170000/3569/)
余談ですが、新潟県民は他県出身者から、「『上越』って言いながら一番下じゃん」等のツッコミをうけることが多いです。
これは京都に都があった頃の名残。京都に近い方から上、中、下となっています。
なのでうかつにツッコむと、「またか…」みたいな顔をされるかもしれません。
(でも多分ちゃんと教えてくれる。それが新潟県民)
「赤飯」、「しょうゆ赤飯」、「五目赤飯」の3種類!
話をもとに戻しますが、この中越エリアの赤飯と言えば、「赤飯(世間一般がイメージするアレ)」、「しょうゆ赤飯」、「五目赤飯」の3つがあります。
ただ、私の周りでは赤飯と言うと、「しょうゆ赤飯」を想像する人がほとんどだったように思います。
普通の赤飯については、全国的に食べられているアレと特に変わりはありません。
でも、ほかの2つは「赤飯」というワードからはちょっと想像しにくい感じなので、詳しくみていきましょう!
赤飯なのに茶色い!ほんのりしょっぱい「しょうゆ赤飯」
赤いから赤飯…というのは分かりますが、このしょうゆ赤飯は茶色。しょうゆ色です。
ごはんにのっている豆は小豆ではなく金時豆。
白ごまが振りかけられていて、付け合わせに紅ショウガが添えられています。
…ストレートに言っちゃうと、赤飯ではなく「しょうゆのおこわ」です。
(出典:https://japan-word.com/shoyu-sekihan)
だからなのか?お祝い事に限らず、法事に出席した両親が持ち帰ってきた折詰の中に入っていた記憶があります。
そしてお盆やお祭りなど、人が多く集まる機会にもよく出されていた気が。
とは言えどハレやケを問わず、何でもない日でも結構食べていました。
しょうゆで味付けするようになった理由は分かっていないそうですが、このエリアでは昔、ささげや小豆が採れず、ごはんを赤く染めることができなかったために、しょうゆで代用したらしいという説が。
また中越エリアの中心・長岡市周辺では、しょうゆ造りが盛んだったからという説もあります。
(出典:イラストAC)
たけのこや山菜も入って具沢山!「五目赤飯」
しょうゆ赤飯から派生したのかは定かでありませんが、「五目赤飯」もこのエリアならではの赤飯。
こちらはしょうゆで味付けした赤飯に、細かく刻んだくるみ、たけのこ、ひじき、油揚げ、人参などが入っています。
(出典:http://www.odakesyokuhin.co.jp/gurumeichiba/html/gomokuokowa.html)
具材は特に決まりはありませんが、肉や魚といった動物性の食材は入りません。
代わりにぜんまい等の山菜を加えることもあります。
家庭によって具材が全然違ったりするのも面白いところ。
これもまた、しょうゆ赤飯と同様に日常的に食べていました。
私が好んで食べていたせいか、我が家ではしょうゆ赤飯よりも五目赤飯が出てくる回数が多かったです。
まあ、しょうゆ赤飯でも五目赤飯でもテンション上がるんですけどね…!
今でも実家に帰った際にリクエストしてしまうメニューのひとつです!
おめさんたちもごぉぎうんめすけ、食ってんた!
子どものころから愛してやまない、しょうゆ赤飯と五目赤飯…
実は今でも普通の赤飯にはちょっと違和感があり、「なんで東京のスーパーにはしょうゆ赤飯が売ってないんだ!」と思うことも。
(新潟のスーパーでは、お総菜売り場にいつもしょうゆ赤飯が並んでいます)
「赤飯って名乗ってるけど、ただのおこわでしょ?」とのディスリにも負けず、全国区になってほしい!
おめさんたちもごぉぎうんめすけ、食ってんた(みなさんもすっごく美味しいから食べてみて)!
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