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パニック映画の主役「サメ」!食材としてのサメについて調べてみた

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「海のギャング」とも呼ばれる絶対王者、サメ。

数々のパニック映画でも描かれているように、ときには人をも襲うことがある生き物です。 捕食者のイメージが強いこのサメですが、今日は食べられる側、つまり「食材」としてのサメについて調べてみたいと思います!

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

食材としてのサメって、あまり思いつかないけど… やはり映画のせいか、「食材」の印象は薄いサメ。 シャケやマグロのように、全国どこのスーパーでも売られていたり、定食屋さんのメニューに並んでいるわけではありません。 サメ料理と言われて思いつくのは、「フカヒレ」や「肝油ドロップ」くらいという人も多いのではないでしょうか?

ですが、実は日本のあちこちにサメ食文化は存在しているんです!

 

 

日本でのサメ食の歴史

サメを食べるという文化は古くから存在しています。 実際それを示すように、青森県にある縄文時代の大規模な集落遺跡・三内丸山遺跡からは魚介類に交じってアブラツノザメの骨が発掘されています。

当時、どのように調理して食べていたのかはわかっていませんが、縄文時代(今から1万年以上前!)からサメが食べられていたことは確かです。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

気になるのは、味・食感、そして匂い…! サメ料理に興味があるのなら、何と言っても気になるのは味・食感、そして匂い。 どれも実際に口にするとなると、好みを左右する重要なポイントですね! ここではよく食べられている「もうかさめ(もうかざめ)」を例に、ひとつずつ見ていきましょう!

 

 

【サメ肉チェック①】味

サメの肉はクセが少なく、あっさりしていて淡白なのが特徴。 白身魚や鶏のささみなどに似ているとの声も。 お肉に比べて低カロリーで高タンパク、鉄分やDHA、ビタミンBなども豊富に含まれています。 写真はお刺身ですが、確かに白身魚に似た感じです。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

 

【サメ肉チェック②】食感

こちらもやはり、白身魚や鶏のささみに似ているよう。 ふわふわとした身は柔らかく、噛み切れないのでは…という心配とは無縁。 (ぐねぐねと泳ぐ様子から、とにかく柔らかいか筋肉質か、両極端なイメージがありました) 骨もおいしく食べられます。 サメは全身が軟骨であるため、おつまみの定番・梅水晶などにして、コリコリした食感を楽しむことが多いようです。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

 

【サメ肉チェック③】におい

調理済みのものから、何だか独特のにおいや変わったにおいがする…というようなことはありません! ただやはり生ものなので、鮮度が落ちると生臭さが出てしまうことも。 そして同時に強烈なアンモニア臭が…! サメは体液の浸透圧調節に尿素を用いているため、鮮度が落ちるとアンモニア臭を放ちます。 他の魚同様、サメも鮮度が命!であることに変わりはないようです。

 

 

全国各地で食べられているサメ料理をご紹介!

さて、そんなサメ肉ですが実は全国各地にいろんな食べ方が存在しています。 スタンダードな食べ方からちょっと意外な食べ方まで、ご当地ならではのサメ料理をご紹介します!

 

 

■広島県:お刺身

三次市や庄原市などの備北地域では、サメを「ワニ」と呼び、ワニ料理は地域を代表する郷土料理となっています。 お刺身にして食べることが多く、このエリアのお寿司屋さんには「ワニ」がメニューに並ぶこともあるんだとか(写真はもうかさめの心臓のお刺身です)!

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

ちなみに白身は「しょうゆとわさび」ではなく、「しょうゆと生姜」でいただくのが一般的だそう。 臭みが消えて食べやすくなるといいます。

 

 

■沖縄県:サメフライ

沖縄県からは「サメフライ」をご紹介。 宮古島から橋でつながる池間島では、「サメフライ」が名物になっています。 サメ被害に悩む島の人たちが、捕獲したサメを何とか加工・保存して島の名物にできないものかと、試行錯誤して生まれた逸品です。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

ソースをたっぷりかけていただくフライは、ささみフライのように柔らかく適度な噛みごたえが。 淡白な身はこってりソースにもよく合います!

 

 

■新潟県:煮付け・煮こごり

新潟県では上越地方(特に山間部)で古くからサメが食べられてきました。 食べるのは年末年始のハレの日。 「年取り魚」として煮付けや煮こごりにしていただきます。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

サメの煮こごりは、上越地方ではお正月料理に欠かせない一品だとか。 お酒のアテにもよさそうですね!

 

 

■三重県:サメのタレ

伊勢市と鳥羽市の沿岸部では、「サメのタレ」が有名です。 サメのタレは簡単に言うとサメの干物。 干物にする際にひらひらと垂らしてサメ肉を干したことから、「タレ」の名前がついたといいます。

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

大きな1枚を好みの大きさに切り、軽く焦げ目がつくくらいに焼いてからいただきます。 これもお酒のアテによさそう…!

 

 

■宮城県:フカヒレ

宮城県には、日本一のサメ水揚量を誇る「気仙沼港」があります。 県内ではサメ肉が普通にスーパーで売られていて、一般家庭ではフライや煮付けにすることが多いそう。 ただやはり、サメと言えば「フカヒレ」は外せないでしょう! 有名中華店にもこの気仙沼で獲れたフカヒレは多く使用されています。

 

サメ郷土料理

(出典:写真AC)

 

 

まとめ

サメ肉について見てきましたが、上記の5県以外にもサメ肉を食べる地方はあります。 肉に含まれるアンモニアは、においという難点がありながらも、くさりにくい一面もあるため、海から離れた地方で喜ばれたという経緯があるようです。 身近なところでは、サメ肉はかまぼこやはんぺん・魚肉ソーセージにも使われています。 もしかしたら、私たちも知らないうちにサメ肉を口にしているのかもしれませんね。 そして気になる方はぜひサメ料理を試してみてください!

 

 

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