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秋が旬!伊達政宗も愛した亘理町の郷土料理「はらこめし」が魅力的すぎる

ヤミー編集部からオイシイ情報をお届け!!

11月に入り、秋らしい気持ちのいい日が続いています。

秋と言えば、読書の秋・スポーツの秋・芸術の秋…そして食欲の秋!!

秋の味覚はたくさんありますが、今日はその中から魚卵好きにはたまらない 「はらこめし」をご紹介します!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

「はらこめし」ってどんな食べ物?

はらこめしはざっくり言うと、鮭の切り身とイクラをたっぷりのせたどんぶりご飯です。

醤油やみりんなどで鮭を煮込み、その煮汁でご飯を炊きこみます。

ご飯のうえには、煮た鮭とイクラを惜しみなくのせるのがセオリー。

 

鮭の出汁や風味をたっぷり吸ったごはん、そしてホクホクの鮭とプチプチのイクラ…!

想像しただけで美味しそう…!

はらこめし

(出典:写真AC)

このはらこめし、実は宮城県の亘理町(わたりちょう)発祥の郷土料理なんです!

秋の味覚として楽しみにしている近隣住民も多いと聞きます。

 

こんな美味しそうなものがどうやって生まれたんだ!!というわけで、はらこめしの由来や旬などなどをフカボリしていきましょう!

 

宮城県は鮭の漁獲量が全国トップクラス!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

宮城県は阿武隈川(あぶくまがわ)など、大小さまざまな河川を有する県。

毎年秋になると、鮭が産卵のために海から川へたくさん戻ってきます。

そのため、宮城県の鮭の漁獲量は全国でもトップクラス。

 

宮城県における鮭の歴史は古く、あの伊達政宗にも献上したという記録が残っています。

 

 

もともとは地元の“漁師飯”だった

じゃあ、伊達政宗の治世とともに鮭の歴史もはじまったの?と考えてしまいますが、答えは「No」。

それ以前から阿武隈川流域に住む人たちは、鮭を地引き網で獲っていたといいます。

はらこめし

(出典:写真AC)

 

はらこめしはもともと、この漁師たちが自分で食べるために作った“漁師飯”だったんだそう。

大漁のときにお祝いとして食べていたといいます。

 

そう考えると、お米を鮭の煮汁で炊き上げるのも単純に風味などの問題だけでなく、「すべて無駄にせずいただく」という気持ちが込められていたのかな…なんて思います。

 

 

亘理町が発祥の地になったのは、伊達政宗の口コミ?!

現在では、このはらこめしは亘理町の郷土料理として広まっています。

が、このきっかけは伊達政宗が作ったという面白い説があります!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

時は江戸時代。

荒浜の運河工事をチェックしに亘理へやってきた政宗。

地元の漁民たちがもてなしにと、はらこめしを献上したところ、政宗は「これはうまい!」と大喜びしました。

きっと本当に美味しかったんでしょう、帰ってからも側近たちに「あれは美味しかった!」と語ったと言い伝えられています。

この政宗の口コミから、「亘理のはらこめし」が次第に広まっていき、いまやご当地グルメとして定着したというのが「政宗による口コミ」説です。

 

もちろん、時の勢力者が言うんだから間違いないだろう!という面もあったのでしょうが、それが定着したのは、多くの人がその美味しさを認めたからではないでしょうか…!

 

 

旬は秋!9月~11月は、はらこめしの季節

はらこめしの旬は、サケが遡上してくる秋!

9月から11月がベストシーズンとされています。

この時期の鮭は産卵を控えているため、はらこ(鮭のお腹にいる子=「腹子」=イクラのこと!)がたっぷりです。

はらこめし

(出典:写真AC)

 

生まれてくるはずだった命…と思うと、ちょっと残酷な気もしますが、残さず全部美味しくいただくことが私たちの使命ですね!

 

似てるけど違う!鮭とイクラがのったどんぶりは他にも!

亘理のはらこめしと言えば、すでにお伝えしたように「炊き込みご飯・煮た鮭・イクラ」で構成されていますが、世の中には他にも鮭とイクラをのせたどんぶりご飯があります!

具材の違いとともに一部をご紹介しましょう!

 

■岩手県・新潟県の「はらこめし」

岩手や新潟もまた鮭が有名な県ですが、こちらのはらこめしは 「白米・焼き鮭・イクラ」の組み合わせが多いよう。

白米でいただくのもまた美味しそうですね…!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

■サーモンイクラ丼

鮭はお刺身でもいただけるので、サーモンイクラ丼として 「白米・鮭のお刺身・イクラ」で登場することも!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

■鮭イクラ丼

「白米・鮭のほぐし身・イクラ」という、ちょっと変化球のものも存在します!

はらこめし

(出典:写真AC)

 

呼び方や具材は、地方やお店によってさまざま。

これだけいろんなバリエーションがあることからも、鮭とイクラの組み合わせはテッパンと言えますね!

 

地元民にとっては、お店でなく家庭で楽しむもの

さて、話を亘理町に戻しましょう!

鮭はともかく、イクラといえば私にとっては豪華食材。

家で食べるというよりは、外食のとき(何かのお祝い事とか、旅先で)に食べることが多いです。

 

しかし、亘理町ではなんと家庭のごはんとして定着しているんだそうです!

なんとなく難しそうに思えますが、作り方は意外とシンプル。

 

① 醤油、酒、砂糖などで作ったタレを少し煮立ててから鮭の身を入れ、その煮汁でご飯を炊く

② イクラも同じ煮汁でさっと湯通しして、炊きあがったごはんに鮭の身とともにオン!

 

煮汁の味さえ決まれば、すべて美味しくなるという簡潔さも魅力的!

ちなみにこのレシピや煮汁は、各家庭によっても違いがあるんだとか。

甘めだったり、しょっぱめだったりと味の違いはもちろん、はじめから炊き込みご飯にするスタイルもあれば、炊きあがった白いご飯に煮汁を加えて味付けしていくスタイルも。

はらこめし

(出典:写真AC)

 

また煮汁は捨てずに、継ぎ足しながら育てていく家庭もあるとか…!

それぞれの家庭の味があり、「うちのはらこめしが一番美味しい!」と言い合うのもわかる気がします。

 

亘理のはらこめしを食べに行けるその日まで…!

本来なら、毎年秋になると亘理周辺のお店でははらこめしが登場し、秋まつりには鮭のあら汁とともに提供されることも多いと聞きます。

 

ぜひ本場の味を楽しんでみたいなと思いつつ、今年はもう少しがまん。

その代わりと言ってはなんですが、首都圏ではターミナル駅で駅弁として売られていたり、宮城県の名物料理を提供しているお店でも楽しむことができるようです。

皆さんもぜひ、伊達政宗が愛したその味に思いをはせてみてはいかがでしょうか?

はらこめし

(出典:写真AC)

 

亘理町の郷土料理についてはこちら

 

 

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