納豆を飲む感じ…?山形の郷土料理「納豆汁」に大注目!!
(出典:写真AC)
安い・手軽・おいしい!食卓の味方「納豆」!
おいしくて栄養もあって、お安く手に入る食卓の味方「納豆」。
苦手な人も多く、賛否両論分かれがちな食材でもありますが、私は大好きです!
納豆といえばやっぱり一番に出てくるのが茨城県水戸市。
ですがここから遠く離れたとある県にも、納豆が主役の郷土料理があるんです!
山形県では定番?!の納豆汁
先日、山形出身の友人と話していた際、話のはずみで出たのが「納豆汁」。
山形県の郷土料理で、ざっくり言うと「納豆の入ったお味噌汁」なんだとか。
それって具材がちょっとユニークなだけの味噌汁じゃ…と、失礼ながらもその疑問をぶつけてみると、「うーん、納豆は具材って感じではないんだよね。納豆を飲む感じ」と謎の答えが。
たしかにつるっとしているけれど、飲み物…なのか…?
詳しく聞いてみると、普通の味噌汁とはちょっと違いました!
これが納豆汁!
(出典:やまがたの広報写真ライブラリー)
1.納豆はすりつぶす!
納豆はできあがった味噌汁に入れるのではなく、みそと一緒にすりこぎでペースト状にするのだそう。納豆のつぶは見えないけれど、湯気からほんのり香りが立つのだとか。
「納豆を飲む感じ」はここから来ていたんだなと納得。
2.「いもがら」が入る!
いもがらは、里芋の茎を干したもの(「干しずいき」などとも呼ばれているようです)。
これが入らないと納豆汁じゃない!と言い切る人もいるという、納豆汁のカギを握る食材です。
食感は意外にもシャキシャキしていて、「存在感があって、アクセントになる」とのこと。
3.山菜が入って具沢山!
納豆汁には、わらびやうどなどの山菜が入るのが定番。
そしてそこに加えるのは、豆腐、油揚げ、きのこ、大根、にんじん、こんにゃく、ねぎ、里芋…などなどたくさんの具材(ちなみに炒めずに煮込むのだとか)。
エリアや家庭によって多少の違いはあれど、具沢山なのは共通なようです!
納豆汁に入る山菜。左からわらび、いもがら、うど(多分)。
(出典:やまがたの広報写真ライブラリー)
山形で生まれたのは必然だったのかも…!
納豆汁がどんなものか分かったものの、「なんで山形で納豆汁が?」という疑問は残ります。
実は山形にはもともと自家製納豆をつくる文化が存在していたそう。
これは食材が不足する冬を乗り越えるための知恵で、当時は保存食として重宝されていました。
また東北地方の冬は厳しく、あたたかい汁物が恋しくなるもの。
とろみがついた納豆汁は冷めにくく、体を温める食べ物としても最適だったようです。
現在でも冬場、特に年末年始に食べられることが多く、「七草がゆ」の代わりに食べるエリアもあるんだとか!
(出典:やまがたの広報写真ライブラリー)
納豆好きなら一度試してみるのもアリ!
都内だとなかなか手に入りにくい食材もあるものの、自分でも作れる?と思い、前述の友人に尋ねたところ、「納豆をすりつぶすのって意外と時間かかるんだよねえ…」と現実的な答えが。
しかし、こうした納豆好きの要望に応えて?なのか「納豆汁の素」なる商品も販売されているようです!
夏は冷たくして冷や汁風にいただくのもおすすめ、とのことなので、山形出身の皆さんはもちろん、全国の納豆好きの皆さんもぜひ試してみてはいかがでしょうか?
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